L-0<1931>【Top】

L-0をはじめとする戦前のスモール・ギブソンは「超軽量」がひとつの特徴である。とりわけ、1930年から31年にかけてのトップ板の厚みは2ミリ程度と薄く、サイドとバックも同様に鳴りを優先して薄い板で作られた。これは、32年ころからのL-0、L-00とも一線を画すほどの「超々軽量」を生み出す構成で、ライトゲージの使用を前提としていた。弦の張力が強いヘヴィゲージなどでは、トップ板が持ち上がってしまうなどのトラブルが発生するためである。
ブレイシングやブリッジ裏のプレートも非常に薄く、すべてのパーツが繊細な作りで、全体として驚くような軽さだ。 超軽量であるがゆえに、響きは非常に豊かで、軽くつまびいても容易に振動し、ふくよかな鳴りを生む。 ブルースマンを中心とするフィンガーピッカーが好んで使用したのも、うなずける。
トップの材質は、中米のHonduras mahogany(ホンデュラス産のマホガニー)。 様々な地域で産出されるマホガニーの中でも、ホンデュラス・マホガニーは最高の品質と音質を誇る。画像でも見ていただける通り、 木目が縦に綺麗に出た、柾目の材を使っている。木取りとしては、木材の中心部を取る贅沢な取り方である。
塗装は、極薄のニトロセルロース・ラッカー。光にかざすと木目が浮き出るほど薄く、トップの鳴りを妨げないようになっている。 色はamber brown(アンバーブラウン)。琥珀色の茶、である。ナチュラルとも、またサンバーストとも違う、 落ち着いた大人っぽい雰囲気で、ブルージーな印象があり、個人的には大好きな色合いだ。
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