ES-335TDC<1964>【Top】

1964年製のES-335TDCのトップは、鮮やかなチェリーレッド。退色はほとんどなく、赤みが十分に残っている。
トップにはやや大きめの虎目が、ところどころに浮かんでいる。ピックアップは、フロントがナンバードP.A.F.、 リアがP.A.F.。1963年ごろまではP.A.F.(PATENT APPLIED FOR=特許出願中) の白抜きの黒いシールがピックアップの裏に貼られた、通称P.A.F.ピックアップが搭載されるが、1964年には大半が、 パテントナンバーの入った、いわゆるナンバードP.A.F.に取って代わる。私のサンサンゴは運がよかったのか、 リアにP.A.F.が搭載されている。工場に残っていたピックアップがたまたまつけられたのか、後年、何代か前のオーナーが、 リアのみに搭載したのかもしれない。
トーンとボリュームのノブは黒。頭頂部にはアルミのプレートが貼られ、「TONE」「VOLUME」の文字が入っている。 ピックアップセレクターのスイッチの先は、真白いプラスチック。1959年製のES-335TDはあめ色をしていて、ルックスが全く違う。
以下の画像は、1959年製のES-335TDである。各部の違いを見ると、非常に興味深い。

ボディ形状は同じなのだが、1959年製と1964年製で大きく違うところがある。カッタウェイ部の2つのホーン(角)の形状である。

左が1959年製の335TD、右が1964年製の335TDCである。下記画像でもご確認いただきたいのだが、 64年のTDCの方が角がとんがっているのがお分かりだろう。

ギターマニアの間では、59年製のホーンは、より丸い形状で、ミッキーマウスの耳に似ていることから「ミッキーマウスイヤー」 などと呼ばれている。
形状が違うのは、なぜか。ギブソン社の歴史を紹介する各種の資料本によると、 トップの型を決めるテンプレートが工場の火災によって焼失してしまい、新たに製作されたテンプレートが、角がとんがった形状だったため、 とされている。
クラプトンの所有機のデッドコピー、「クロスロード335」は、この角のとんがり具合までもレプリカしている。
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