B-25-12<1968>【Top】

1968年製のB-25-12のトップは、スプルースの4ピースである。マーティンではあまりない4ピースだが、ギブソンでは意外に多く見られる。打田十紀夫氏のB-25-12も4ピース仕様だ。
ギターのボトム部分、ちょうど、サンバーストの黒い部分が赤く変わるあたりに、わずかに継ぎ目らしい線が見えるのがお分かりだろうか。両サイドとも、この部分のみ、継いである。
「えー、4ピース?」という声が聞こえてきそうである。私も当初は4ピースに痛く抵抗感があった。だが、実際にヴィンテージを数多く手に取り、また専門書などで調べるうち、ギブソンでは珍しくないことがわかってきた。
このギターを手に入れる最後の決め手は、師匠・打田氏のギターと同様だったということだ。面白いもので、打田師匠におたずねすると「えー、どうですかね?調べてみます」。ややあってご連絡をいただいたところ、「確かに私の12弦も4ピースでした。今の今まで、全然知りませんでしたよ」とのお言葉。ああ、プロは2ピースだろうが4ピースだろうが、関係ないのだ、そんな事にとらわれているのは、下手の横好きの我々アマチュアぐらいなんだなあ、と妙に納得した次第である。
しかし、ファン心理は不思議なものだ。今度は、師匠と同じ4ピース、ということで、嬉しくなってしまったのだから。
真面目な話であるが、4ピースであることで音色が劣っているということは全くない。強固に接着されていれば、全く問題ない。貴重なロゴ入りの大型ピックガード、左右に大きく伸びたブリッジ、美しいクロームメッキのテールピース、こうしたパーツ類がトライバーストとのコントラストを作りだし、美しい表情を持ったトップである。
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