"Premium Guitar World" 40th anniversary Les Paul painted and aged by Tom Murphy<1999>:ultimate aged guitar

ギブソン社のエイジドされたギターは、フェンダー社のレリック仕様と並び、ヴィンテージ・テイストを現行モデルに付加する上でいまや欠かせないものになった。エイジド・モデルは1999年に導入され、すでに10年余り。この間、ジミー・ペイジ、ビリー・ギボンズといった大御所の愛機のレプリカも含め、相当数のエイジド・モデルが出されてきている。エイジドには、この技術を確立した名匠トム・マーフィー氏自らの手によるものと、ギブソンのファクトリーで彼の指導を受けたクラフツマンがほどこしたものがあるが、この1台は、マーフィー氏自身が塗装も含め、手がけたもので、ギブソンの公式ホームページなどでも紹介された。1999年にエイジド・モデルが発表された当初の、シリアル一桁台の希少なモデルで、氏がエイジドを世に問うため、持てる技術を注ぎ込んだ、入魂の1台である。

マーフィー氏はエイジドモデルを発表するNAMMショーに向け、未塗装の段階の、あまたあるギターの中から、この1台を選んだ。数年前、ご本人に直接うかがったことがあるが、彼が大変好みとする杢目だそうで、「私の最もフェイバリット(好きな)ギターのひとつで、おそらくこれからもフェイバリットであり続けるだろう」とのことだった。このギターの希少性を証明する直筆の彼のレターにも、同じ文言が記されている。単に杢目が好きであるというだけでなく、光の当たり方によって浮き上がってくるように見える「3D」の度合いが並み外れた材であることを見抜いたから、「好きだ」と感じたのだろう。彼の塗装技術によって、その「3D」度の凄みは、間違いなく増している。
彼はこの未塗装段階のこのレス・ポールを自身の工房に持ち込み、まさに魂を込めた1台とすべく、長年培った技をすべて注ぎ込んで、フェイドした色合いのサンバーストの塗装と、エイジド処理を施した。どれほどの時間がつぎ込まれたか、想像できない。それほど、職人の魂がこもっている仕上げとなっている。
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